posted by MNG
at 19:30:14 │
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【喜】 昨日書いたように、片山善博前鳥取県知事の意見を、週刊ポストから抜粋して引用する。
(このまま)「地方分権」ブームを放置したら(金と権力)「腐った首長」を増殖させるだけだ
「私から見ると、現在、盛んに叫ばれている『地方分権論』は、『住民置き去り論』にしか映りません。」
「例えば7月15日の『全国知事会』で合意された、国への提言の内容は、驚くべきものです。
それには、『地方消費税の引き上げ』、『地方交付税の復元・強化』、などが盛り込まれています。分かりやすくいえば、『消費税を上げて、もっと県にカネを寄こせ』という主張です。
そんなことを望む住民がどれだけいるのか。
ほとんどの住民が自治体に対して望んでいるのは、『もっと財政をスリム化してよ』とか、『無駄遣いをやめろ』ということでしょう。」
「私は、住民無視の議論が席巻している今の『地方分権ブーム』は、”エセ分権論”だと考えています。
東国原さんなどはその”エセ分権論者”の代表格といっていい。」
「全国知事会は、総選挙にあたって各党のマニフェストを採点するとしていますが、住民の皆さんは、あまり参考にしないほうがいい。
なぜならその採点は、『どの政党になったらオレたち知事に都合がいいのか』を評価するだけの通信簿であり、『住民にとって望ましいのはどちらの政策か』という観点からの評価ではないのですから。
いずれにしても、今の全国知事会は、国が持っているカネと権力をいかに自分たちのものにするかという”圧力団体”としての存在に成り下がっているといわざるを得ません。」
「なぜこんな事態になってしまったのか。
まず、知事と地方議会のレベルの低さが問題です。
知事が議会で何をしているかというと、役人が用意した文書を読んでいるだけのケースがほとんどです。」
「一方で、その知事の能力をチェックすべき地方議会も機能不全に陥っています。」
「一部の自治体を除いて、現在の地方議会は、知事から予算案が提出されるとほとんど異議が出されることなく通してしまう。」
「知事と地方議会がこんな体たらくでは、無駄遣いが止まるはずがない。
さらにいえば、住民の、地方自治への意識の低さも問題です。4年に一度の選挙のときだけ、儀式のように駆り出されるだけで、住民が自分の考えを表明したり、何かを変えろと叫んだりすることはまず、ない。」
「『文書読むだけ知事』、『ノーチェック地方議会』、そして『モノをいわない住民たち』、それらを放置したまま全国知事会のいいなりに、『地方分権』が進めばどうなるか。議会からも住民からもまるでチェックを受けないまま、国から奪い取ったカネと権力に驕る”腐った首長”ばかりを増殖させてしまうことになる。」
「では、どうすればいいのでしょうか。本当に必要なのは『住民から始まる地方分権』です。」
「その意味で、総選挙に向けた民主党の政策集に、<住民投票を地域の意思決定に積極的に取り入れるため、『住民投票法』を制定する>と記されている点は画期的であり、評価しています。
そして、そこにある『真の地方分権』の芽がきちんと花開くのか、住民自身も自治に対する意識を新たにし、監視していかなければなりません。」
今の「地方分権ブーム」の本質を突いた、鋭い指摘だ。
傲慢知事たちのパフォーマンスに、騙されてはいけない。
福山雅治の発言も追加しました。
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