posted by MNG
at 22:36:27 │
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【考】 政権交代が目前に迫って来ている。
そこで考えるのが、小選挙区制である。
小選挙区制の導入に当たってその目的とされたのが、政権交代をしやすくするということだった。
しかし1994年に導入されて以来、なかなか政権交代の兆しは見えず、それどころか郵政選挙では自民党が300議席を獲得し、政権交代はますます遠ざかったかに見えた。
だが圧倒的多数に驕った自公政権のあまりに酷い国民虐待政策によって、国民はようやく目を覚まし、政権交代が日の目を見ようとしてきたという訳だ。
今回の総選挙で政権が交代するのはほぼ確実だろうし、させなければならないが、それを国民に決断させた小泉政権の暴政を生み出したのが、小選挙区制による自民300議席であったということも確認しておかなければならない。
周知の通り小選挙区制では、得票率と獲得議席数に極端な乖離が発生する。
先の郵政選挙の一人区での自民党の得票率は47.8%だったにも関わらず、73%の議席を得た。
民主党は36.4%の得票を得ながら、17.3%の議席しか得られなかった。
小選挙区制には、民意の反映という点で大きな問題があると言えるだろう。
今回の総選挙では、自民と民主の間で、郵政選挙とまったくの逆転現象が起きるのではないかと言われている。
もちろん政権交代は歓迎すべきことなのだが、得票率に見合わない程の大量の議席を獲得するというのは、本当に良いことなのだろうか。
現在民主党は、参議院でも定員242議席のうち109議席を持ち、単独過半数には及ばないものの自公の合計103議席を上回る第一党である。
その上、衆議院でも300議席にも及ぶ圧倒的議席を獲得すれば、国会は完全に民主党の思惑通りに事が運ぶようになる。
これはちょっと、怖いことのような気がする。
政権交代は必要だが、それは小選挙区制による民意の極端な増幅によるべきではないだろう。
また、小選挙区制では、憲法を守り平和を願う国民の声が国政に反映されない。
議員定数の削減も、民意の反映という点で問題がある。
小選挙区制を廃止し、より民意を正確に反映する制度に改めるべきではないだろうか。
政権交代が成し遂げられた暁には、ぜひこのことを考えてもらいたいものである。PR