posted by MNG
at 18:42:59 │
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【楽】 季刊「SIGHT」2009冬号より、田中秀征語録。
「政治腐敗」と「政治劣化」の違い。
新党さきがけがね、自民党から離れてできたときも、細川政変があったときも、きっかけになったのはね、政治腐敗なの。今回はね、政治劣化なんだよ。
全然質が違うんだ。たとえばね、いつも酒呑んで運転して、どうしようもない男だと。だけど、呑んでも、運転だけはしっかりしてると。間違いないと。という車と、とにかく真面目で、絶対に酒呑んで運転はしないと。交通法規も守ろうと努力する。しかしね、運転が下手で、よく事故を起こす、どっちの車に乗るんだっていう。これね、究極の二者択一。
僕は酔っ払いのほうに乗るんだよ。劣化は、能力がないっていうのは、腐敗してるよりもっとだめなの。
もちろん両方困るけど、どうしてもどっちかに乗れと言われれば。それは、両方とも絶対に認められないけど。劣化というのは、今の時代の要請に、応える能力がない。意志もない。それで、危機の本質を洞察できないという。これはもう、幕末の状況だね。
政治の劣化って言うけども、官僚も一緒になって政治家以上に劣化してるんだよ。昔の官僚は、戦中戦後を生きて、官僚になったときの志があったんだね。それがないから、今。東京の私立の有名校行ってさ、東大行ってさ、地位が高くなっていくっていうだけであって。やっぱり官僚は、それなりの志がなきゃね。志って、自前のものだからね。人から借りてくるものじゃないから。それと、やっぱり奉仕の精神がないと。入るときから天下り先のことを考えてる連中だったら、学力がいくら優秀でもね、国民に迷惑掛けるから。よく、霞ヶ関で言うのは、天下りがなくなると、優秀な人材が集まらなくなるっていうけど、自分で職を見つけられない人間が、なぜ優秀なんだと(笑)。一般の人は、自分で必死に職を探しているのに。
優秀でもなんでもないよ、そんなの。優秀な人間だったら引く手あまただもん。だから、高杉晋作が、幕府の昌平こう、徳川時代で言えば東大だよね、そこに行ってあくびばっかりしてたっていう(笑)。で、松下村塾行っちゃうの、よくわかるもん。それで、昌平こうが維新の人材を輩出したかっていったら、ゼロだよ、ほとんど。そうなっちゃったんだ、今。PR